幼児や妊娠中・授乳中のママは精油を使用してもいいの?

精油とは

精油はエッセンシャルオイル・アロマオイルとも呼ばれ、アロマテラピーやアロマセラピーで使用されています。アロマとは「芳香」のことで、香りを使って心身のケアを行うことを言います。


精油の選び方

精油は100%植物由来のエッセンシャルオイルを選びましょう。
AEAJ表示基準適合認定精油(ブランドリスト)や、100% Pure & Natural・Pure Essential Oilと記載がある精油であれば安心です。

また、購入時には「純度が植物由来100%」の精油・エッセンシャルオイルと記載があるか確認しましょう。合成フレグランスオイル等も同様に「アロマオイル」と記載されているため、必ずチェックして下さい。


精油の作用

アロマの香りを嗅ぐことで嗅覚経路に伝達し、心理作用として大脳にある海馬に伝わります。学習や記憶を司る海馬にて幸せな記憶と香りが繋がり、精神がリラックスします。

そして自律神経系の器官である視床下部にてホルモン分泌など促し、免疫バランスを整えます。血流増加しながら、各身体の部位に癒しの情報が伝わるのです。

以上のような精神的作用の他に、消化器系・筋肉身体の組織・呼吸器系・皮膚への殺菌などの身体的作用も挙げられます。また、ヒバなどの精油による防虫効果も期待できます。

アロマオイルの使用として芳香だけでなく、塗布してマッサージをすること(触覚作用)により、皮膚から浸透して老廃物を除去してくれます。


精油の副作用

良いことばかりの精油のようですが、元である植物成分が体に合わない場合、アレルギー症状が発症してしまったり、肌トラブルを起こすことがあります。

柑橘系エッセンシャルオイルに多く見られるのが、光毒性です。流布した皮膚が日光に当たると、火傷のような肌トラブルが起きることがあります。


また、ローズマリー・カンファー・セージ・ペパーミント・シダーウッド・フェンネルなどのケトン類を多く含む精油は神経毒性に注意が必要です。

ケトン類は鎮痛作用があります。他にも鎮静作用・粘液溶解作用(痰や鼻水の切れをよくする)などもありますが、強いショック症状が起きたり、手足のしびれなどの神経系の症状が発生する恐れはあります。

とくに乳幼児・妊娠中・授乳中のママ・高齢者・持病を持っている方は神経系統に強く作用する精油は禁忌とされています。

また、血圧を上げる作用があるためケトン類の精油は、高血圧の方・妊娠高血圧症候群の妊婦さんも使用を控えなければなりません。

アロマテラピーは身体の悩みを改善する自然療法ですが、個人が使用する際には慎重に扱いましょう。



妊娠中や授乳中のママは使用できる精油は?

上記にも述べたように、妊娠中のママはとくに注意が必要です。

その理由として子宮収縮を促し、女性ホルモンのバランスを崩す精油もあるのです。
また、授乳中のママも生理に作用してしまったり、乳幼児の側で精油を使用することになるので控えた方が良いでしょう。

とくに控えた方がよい精油はマッサージや肌に沢山流布するタイプです。


様々な本を読みましたが、初期・中期・後期に使える使えないと専門家でも意見がバラバラなんですよね。混乱を招くので、妊娠中・授乳中は全精油の使用を控えた方が良いと私は思います。

妊娠中は予測不能で何が起こるか分かりません。
たいていのメーカーは「妊娠中は不可」と書いてありますね。

精油を普段の生活から避けることはできますが、街中歩いていて店内が芳香している時もありますよね。

それに分娩後の産院でアロママッサージなどありますし、たまに芳香剤として楽しみたい・ハーブティーが飲みたい時だってあると思います。

毎日大量に摂取しなければ、さほど問題はありません。
(ヒバ・シトロネラ・レモンユーカリ・ローズマリーなど)


ですから、日頃のケア用品や虫除け・日焼け止めクリームも妊娠中や授乳中はアロマ不使用の赤ちゃんも使えるような素材で出来た製品をオススメします。




乳幼児の使用はどうしたらいいの?

基本的には乳幼児の精油使用も控えましょう。
子どもは香りに敏感なので、大人には分からない匂いでも非常に感じ取りやすいのです。

 AEAJでは、3歳未満の乳児、幼児には芳香浴以外は行わないようにご案内しております。3歳以上12歳以下の子どもでも、大人の使用量の10分の1程度からはじめ、多くても2分の1程度までを限度とし、使用にあたっては十分に注意をしてください。子どもへのアロマテラピーは、コミュニケーションやリフレッシュ、リラクセーションに大変有効な手段となることがあります。
日本アロマ環境協会AEAJ


上記のように香りを楽しむ程度なら問題はありませんが、バスアロマやマッサージで使用するなど直接赤ちゃんや子どもの肌に触れないようにしましょう。



アロマいりの虫除け用などの製品が市場では購入できますが、1歳未満は使用しない方が良いです。

精油は3歳くらいまで使わない方がベターではありますが、低濃度のラベンダーであれば使用できます。

ラベンダーは心を落ち着かせるリラックス効果があります。
血圧を下げる効果があり、精神の興奮を沈めてくれます。安眠効果もあるので、産院などでも赤ちゃんへの使用を推進している機関もあります。




香料は控え、無香料を選ぶようにしましょう


香料の種類は多岐に存在しており、天然植物由来のエッセンシャルオイル・合成ムスク・芳香性エステルなど4000種類以上と言われているのです。

天然香料には植物アレルギーの懸念が挙げられますが、化学合成香料にも物質によってはアレルギー症状、内分泌かく乱作用や発がん性などの恐れもあります。

とくに香料に用いられる「合成ムスク」は母乳中・血液・脂肪から検出される結果も報告されています。

ですから、お子さんがいるご家庭は香料も基本的に無香料を選ぶのがマスト。
柔軟剤も直接肌につくので、使用を控えた方が良いでしょう。

もしも植物エキスや天然エッセンシャルオイル配合のベビー用品を使用したい場合、メーカーに濃度などを確認してみましょう。基本的にベビー用の商品は低濃度で低刺激の成分が配合されているため、安心に使用できると思います。


まとめ

いかがでしたか?精油は万能薬でもありますが、扱いが難しく効能も奥が深いんですよね。子供も大きくなり、アロマをはじめてみたいご家庭はしっかりと専門の方に相談してからチャレンジしてみましょう。


《参考文献》
宮川 明子監修(2008)「わたしをいやす! アロマテラピー・レシピ 」日本文芸社
バーグ文子著書(2016)「アロマテラピー精油事典」成美堂出版

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